ソヨゴ(冬青)

美しい緑色の葉が特徴の常緑広葉樹です。
モチノキ科モチノキ属で、原産国は、日本・中国・台湾です。
耐寒性が強く、明るい日陰なら育ちます。
乾いた感じの葉は風に揺れて隣の葉同士とこすれあいます。
わさわさ、かさかさと心地よい音を立てて揺れます。

春頃に芽吹く新梢の葉の付け根から花序が伸び始め、5月~6月に小さな白い花が咲きます。
10月~11月頃には赤い果実が熟します。
雌雄異株なので果実ができるのは雌株のみです。
また、近くに雄株がなく雌株だけの場合、実がならない場合もあります。

耐寒性、耐暑性にとても優れています。
形態には高木との記載がありますが、剪定作業により株立ちの樹形を保つことは容易です。
定期的に行う作業は特にありません。
古い枝が伸び、樹形を乱すようならば随時伸びた枝を間引く、または切り戻しをして樹形を整えます。

植木を選ぶ際には幹が1本の単幹仕立てと、単幹仕立の幹を株元で仕切り数本の幹を育てた
株立ち仕立ての2種類が流通しています。
単幹仕立ては幹が太くなり背も高く育ち、株立ち仕立ては養分が分散して、各幹の太り方も遅く、
樹高が伸びるのも遅くなります。

植込み時期は6月、または10月が適期です。
用土は水はけのよい、有機質を多く含む用土が適します。
赤玉土と腐葉土と堆肥を等量に混ぜましょう。
日なたから明るい日陰まで植えることができます。
西日が当たらないような場所で、水はけのよい場所に植えます。
庭植えしてから1年以内は、真夏に土の表面が乾いたらたっぷり水を与えます。
植えつけてから2年以上経過した株には、水やりは不要です。
肥料は庭植えは2月頃、寒肥として有機質肥料を株元周りに埋めましょう。

カイガラムシが発生することがあります。
ルビーロウムシの発生が確認されています。
ルビーロウムシは他の樹木にも発生するため、回りの庭木も発生の有無を確認しましょう。
成虫は体がロウのような物質で覆われるため、薬剤がどうしても効きません。
ヘラやブラシなど樹皮を傷めない道具でかき落とします。
6月~7月頃に幼虫が発生して広がります。
幼虫はロウ物質に覆われていないので、薬剤の散布が有効です。
ルビーロウムシが発生したら、この時期に対処しましょう。
また、葉が黒いすす状のカビ菌に覆われてしまい、光合成できずに樹木にも影響する場合があります。
早めの薬剤散布をお勧めします。

庭のシンボルツリーは、住宅を引き立ててくれる樹木です。
庭の印象が大きく変わるので、シンボルツリーを植える際にはあまり枝が伸びずに落ち葉がない、害虫がつきにくく手入れの必要の少ない樹木が好まれます。
ソヨゴは常緑樹の中でも比較的生長が遅く、管理がしやすい庭木です。
風通しがよければ比較的、害虫や病気も多く発生しません。

秋時期には可愛い赤い実をつけます。
冬には鳥が集まって来ます。
お気に入りの野鳥が今年もやって来るでしょうか?

ソヨゴ(冬青)
ソヨゴ(冬青)
ソヨゴ(冬青)
ソヨゴ(冬青)
ソヨゴ(冬青)
ソヨゴ(冬青)